冷えからくる慢性の胃腸病に適用される8種の漢方薬
冷えをともなう胃腸障害の人には、人参湯、真武湯、安中散
寒がりの人(寒証)の慢性の胃腸障害人向けの漢方の秘訣バージョンです。
おそらく、腰痛や筋肉痛とおなじくらいの冷え性の人の悩みではないでしょうか?
以前、疲れやすい人(全身倦怠感、気虚)向けに食欲増進の効果のある六君子湯をご紹介しましたが、冷え性の人で、六君子湯で効果が無い場合、人参湯などの以下の漢方薬を試して頂きたいと思います。
では、いつもように、尊敬する喜多先生のプライマリーケア漢方講座をもとに解説してきたいと思います。
冷え性の慢性の胃腸障害に使用される漢方薬には、これまで紹介してきた当帰ではなく、温熱剤であり辛味性健胃薬でもある生姜、乾姜が使用される生薬となります。
風邪を引いたときとかにおばあちゃんが、生姜湯とか出してくれましたよね。ぼくは子供の頃、生姜の味(ジンジャー)は嫌いでしたので、いい迷惑でしたが。
冷えを伴う慢性の胃腸障害
人参湯➡冷えの慢性胃腸障害の第一選択薬です。
真武湯➡下痢気味のため人参湯の効果が不十分
大建中湯➡便秘気味のため人参湯の効果が不十分
冷えを伴う頭痛のあるの胃腸障害
桂枝人参湯➡第一選択薬、まずはこの漢方を試してください
呉茱萸湯➡頭痛が強いく胃腸の調子がわるい
半夏白朮天麻湯➡頭痛以外に、めまいがある
冷えを伴い、腹痛のある胃腸障害
小建中湯➡第一選択薬
安中散 ➡小建中湯で効果が不十分で痛みが取れない、腹満、げっぷ、胃がきりきり痛む(ストレス性の胃炎)
今回紹介した漢方薬と構成生薬
人参湯
人参、甘草、蒼朮、乾姜
真武湯
茯苓、芍薬、蒼朮、生姜、附子末
大建中湯
山椒、人参、乾姜、膠飴
小建中湯
芍薬、桂皮、大棗、甘草、生姜、膠飴
桂枝人参湯
桂皮、甘草、蒼朮、人参、乾姜
呉茱萸湯
呉茱萸、人參、大棗、生姜
半夏白朮天麻湯
半夏、白朮、陳皮、茯苓、麦芽、天麻、生姜、黄耆、人参、沢瀉、黄柏、乾姜
安中散
桂皮、延胡索、牡蛎、茴香、甘草、縮砂、良姜
生姜、乾姜
胃腸を温め、冷えをとるため、頻尿、腹痛、腰痛などに効果的です。冷えによるせきやたんなどにも有効です。苦味性健胃薬。
六君子湯については、下記からどうぞ。
冷え解消は、当帰ですが、冷えと胃腸障害が合わさると生姜が入ります。