抑肝散加陳皮半夏 頭痛・肩こり 中間管理職の必見漢方薬ー実体験編ー
以前の記事で、抑うつ、イライラ、怒り・のぼせ、パニックを解消する漢方薬を紹介しました。
いわゆるストレスから発生する精神障害の症状ごとに漢方薬をどう使い分けるかを解説しました。
ストレス障害を大きく、交感神経更新系(症状が発作的に現れる)のストレス障害と副腎皮質ホルモン分泌系(症状がつづく)のストレス障害に分類し、さらにそれぞれを、闘争反応タイプと逃走反応タイプ、憂鬱過多タイプと緊張過多タイプに分類し、それぞれの症状にあった漢方薬を紹介しました。
包括的には、ご理解できたかと思いますが、なかなか実際に自分の症状を判断し、漢方薬を選択し、実践するのは難しいと思います。
今回は、友人が営業部長に昇格して、みるみる顔色が悪くなり、笑顔も少なくなり、明らかにストレス障害に一歩足を踏み込んでいるようでした。
首筋や肩が痛いというので、会社の配置薬に葛根湯がありましたので、肩こりに良いという効能表示もありますので、一応はそれを薦めておきました。
確かに、効果はあったようですが飲む頻度が多そうでしたので、麻黄や甘草も入っている漢方薬ですので、常用するには胃腸障害や偽アルドステロン症などの副作用も可能性はありますので、もう少し根本的な原因を解決して、彼の肩や首凝りを改善できないか、模索しておりました。
約1か月ほど彼を観察し来ましたが、やる気は以前よりましているし、ストレス性の胃炎や食欲不振もとくになく、ただいつも首筋を揉んだり、肩を回したりほぐしたいしていたので、昇進による緊張過多からくるストレス症状(怒りやイライラした気分を我慢している、 過緊張による症状である肩こり・頭痛)と判断して、抑肝散加陳皮半夏の服用を薦めました。
7月1日から服用を開始したようですので、経過報告をしていきたいと思います。
目次
抑肝散加陳皮半夏の適応症候
修正:気逆→気鬱の記述ミスです
抑肝散加陳皮半夏の配合生薬の症例
抑肝散加陳皮半夏の配合生薬と効果
柴胡、釣藤鈎 の組合せで、肝気の鬱結により起こる症状(眩暈、耳鳴り、感情の昂りなど)を改善します。