漢方放浪記100歳まで美健康

外資系商社マンの漢方薬・生薬認定薬剤師が、漢方による体質改善がどのようなものなのか、調べつくし自らも試し体得していきます。

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長年、鬱で眠れなかった親父が、柴胡加竜骨牡蛎湯で眠れたー実体験版

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昨夜親父から柴胡加竜骨牡蛎湯(エキス剤)を送ってくれって電話が、 

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私もパニック障害という持病とつきあってますが、親父は親戚の病気や他界、自身も前立腺がんで手術を受けて、相当のストレスを受けたようで、うつ病を発症していました。

心療内科からは、レメロン(NaSSA)を、6年以上処方されていて日常生活には支障がない程度には回復していますが、時々発作が出る、遠出ができない、眠れない日があるようです。

2019年7月頭に、クラシエ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒45包(3包/日)を2箱をアマゾンで購入して送付してやっておりました。

おそらく、半信半疑で服用していたようですが、2019年10月1日に、夜の9時に飲むとよく眠れる、途中覚醒もないので、もうひと箱送ってくれと連絡がありました。

親父には、柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒は、保険薬なので心療内科の先生に処方してもらうようにアドバイスはしておきましたが、とりあえずもう一箱(15日分)を手配しておきました。

親父は、今年で83歳と高齢のため、めまい、ふらつきなどの抗うつ剤の副作用があるようで、心療内科の先生も、半錠/日で処方していただいているようです。

親父には、レメロンと柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒を併用して様子をみるように勧めています。

できれば、漢方だけの服用で症状が発生しない状態にしてやれればと思います。

以前のように、旅行や遠出のできる状態に戻してやりたいと思っています。

柴胡加竜骨牡蛎湯

適応証(体質)

中間証~やや実証(体力中くらい以上)、胸脇苦満(肋骨下部の張り)、気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)となります。

出典

漢時代の「傷寒論」という古典書で紹介されている処方です。

構成生薬

柴胡(解表薬)
五臓六腑:肝、三焦に作用します。
和解耐熱:熱が上がったり下がったり(往来寒熱)と邪気が行ったり来たりしている際に用いると、邪気をしっかり追い払ってくれます。
疎肝解鬱:体の流れ、巡りをよくする作用で、イライラ、生理前の不調、流れ停滞でおこっている症状に用いられます。
昇挙陽気:気を持ち上げる作用です。胃下垂や子宮下垂、脱肛などの内臓下垂や気が落ちてやる気がでないときに用います。
黄芩(清熱燥湿薬)
五臓六腑:肺に作用します。
清熱燥湿:熱を冷まして、湿気を追い出します。
瀉火解毒:火を沈めて解毒します。
止血安胎:流産防止
人参(補益薬)
五臓六腑:脾、肺に効きます。
大補元気:元気を補います。
補脾益肺:脾や肺の気を補います。
生津止渇:津液を生み渇きを止めます。
安神増智:気持ちを安定させます。

大棗(補益薬)
五臓六腑:脾に働きます。
補中益気:胃腸機能を補い気を増やします。
養血安神:血を養って気持ちを安定させます。
緩和薬性:薬物の刺激を緩和します。
茯苓(利水滲湿薬)
五臓六腑:心、脾、腎 
利水滲湿(りすいしんしつ):小便を通して余分な水を除きます。
健脾:胃腸を健康にします。
安神:気持ちを落ち着かせます。
半夏(化痰薬)
五臓六腑:脾、肺に働きます。
燥湿化痰:湿、痰を除去します。
降逆止嘔:下におろして嘔気を止めます。
消痞散結:胸やのどのつかえを消します。
生姜(解表薬)
五臓六腑:肺、脾
発汗解表:汗を出して、邪気を追い払います。冷えで生じた寒気、頭痛に用います。
温中止嘔:お腹を温め、吐き気を抑えます。
温肺止咳:温めて、咳を鎮めます。

桂皮(解表薬)
五臓六腑:肺、心
温経通陽:経絡の通りを改善して、陽気を通す作用があります。
竜骨(安神薬) 
五臓六腑:肝、腎
平肝潜陽:肝を安定させ陽を落ち着かせます。
鎮静安神:気持ちを静めます。
収斂固渋:汗や尿 、便 、血液などが “不必要に出過ぎてしまうこと ”を抑えます。
牡蛎(平肝熄風薬)
五臓六腑:肝、腎
平肝潜陽:肝を安定させ陽を落ち着かせます。
軟堅散結:堅いものをほぐします。
収斂固渋:汗や尿 、便 、血液などが “不必要に出過ぎてしまうこと ”を抑えます。

日本中医薬研究会 暮らしに生かす中医学 生薬編より抜粋

 
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